生き延びる為の技術 2

坂口恭平さんのアルス、テクネーの話は、佐々木中さんのアナレクタ3に収められてる話の引用だろうか。久しぶりに開いたページに記述してあった。
音楽を作ってる身として重要な示唆が含まれているので掘り下げてみる。

テクネー(テクニック)は、ギリシャ語で藝術、技法、技術、そして重要なのは、自然に対しての、人為、作為などの意味もある。広くは、料理法や医学、建築法、弁論術人間の制作活動一般に伴う知識や能力。(自然に対してサヴァイヴすることのテクニック)
『芸術は自然を模倣する』というアリストテレスの言葉もこの辺に由来するのかな?
そして、アルス(アート)はテクネーのラテン訳語。 ( )は英語訳


アルス、テクネーに対して。
以下(砕かれた大地に、ひとつの場処を アナレクタ3)佐々木 中 著作から引用

『それは常にすでに生の技藝、サーヴァイヴのための技術であったし、あるし、あり続ける。ゆえに、生き延びるための技藝とみなしうるものは、すべて藝術たりうるいとうことになる。』

『我らの狂気を生き延びる為か、正気を生き延びるためかすら定かではなくても、なお。繰り返す。藝術批判は、意味をなさない。藝術を放棄することは、生を放棄することを意味する。アルスは死ねない。テクネーは死ぬことが出来ない。』

蛇足ですが簡単に整理してみます。
人類は、自然に対して色々な技術(工夫)を発展させ、生き延びて来たのだろう。永遠と久しい時間の中で繰り返してきたアルス、テクネーを、次世代へつなげる作業が、『生き延びる為の技術』(藝術)

やはり何か、まとめようとすると取り逃がしてしまった。
自分の舌足らずな文では、誤解があるとまずいので興味のある方は、『砕かれた大地に、ひとつの場処』を参照下さい。
スゴくイイ本です。