思い出のマーニー

思い出のマーニー


(映画観た後また予告編を観るのも良い)

久しぶりに映画館で映画を観ました、面白かったな、すごく個人的な映画なので一人で観た方が面白いと思う。

自分の場合はレイトショーで貸し切り状態で観ました、誰もいない映画館はある意味ホラーだったけど、そのおかげで一目も憚らずに泣けた!

で映画の話、主人公はマーニーとアンナの二人で、ファンタジー映画なんだけど、アンナの抱えてる問題や苦悩の描かれ方にリアリティーがあり、単なるファンタジーの世界を超えて自分の内面にも直接響いたので物語に違和感なく入れました。

内容は、2重3重にも絡み合っていて色んな視点から見るとラビリンスに迷い込む。
迷宮に迷いつつちょっと整理してみる。

予告編で『あの入江で、わたしはあなたをを待っている永久に、、』と出てくる、この言葉は二人の気持ちを良く表してると思う。文字通りマーニーは、アンナをずっと待っていたし、またアンナもマーニーを待っていた。(マーニーが入江で待っていて、アンナがボートで会いに行く、ボートは、物語、人生のメタファーなんだろう。)

物語を引っ張って行くのはマーニーでアンナがその物語に引き寄せられる。
この映画で何度か出てくるボートのシーンが示唆的でマーニーはボートを漕ぐのが上手くアンナは下手だ。でも物語の導き手のマーニーの手を借り上手くなっていく。(物語)と言う言葉を(人生)とに置き換えてみると面白い、まるでマーニーは、この二人の物語(人生)を全て知り尽くしてるかのような物腰でどこか余裕が感じられる、その事がクライマックスに向けて大きな力を産み出してる。

しかし同時に完璧なマーニーも深い問題や苦悩を抱えている、その結果が二人を必然的に近づけ、そしてお互いがお互いを空想し、現実と非現実が揺れ動く。予告編の『あなた、本当の人間?わたしの夢の中に出て来た子にそっくり』『夢、、?夢じゃないわ』この言葉が代表するように現実と非現実が曖昧になり、さらに物語に深みを出している。

他にも、目、日記、絵、など色々あるけどネタバレになりそうなのでこの辺で。

プリシアアーンの主題歌は、映画が作られる以前の作品らしいけど、詩と映画の内容が繋がっている。